「行政書士で独立しても3年は食えない」は本当か?→嘘です
【目次】
【行政書士が食っていくための条件】
@ 認知が広がる→A 信用される
行政書士に限ったことではありませんが「士業は3年は食えない」とよく言われます。
冷静に考えれば、この言葉に論理的根拠がないことは誰でもわかると思います。
しかし、人間は常に論理的に物事を考えることができる、というわけではありません。
「3年は食えない」といった言葉を聞いて、
「ああ、今自分が食えていないのは仕方ないことなんだ・・・時間が経てば食えるようになるさ」なんて思考に陥ってしまう新人行政書士は少なからずいます。
なので、ここではっきり言っておきます。
「3年は食えない」というのは全くの嘘です。
1年で食えるようになる行政書士もたくさんいるし、
3年経っても食えずに廃業する行政書士もたくさんいます。
経営が軌道に乗るための期間は「営業活動の量と質」によって決まるのです。
ここははっきりと認識しておく必要があります。
行政書士が食えるようになるにはある程度の時間はかかる
「3年は食えない」は嘘ですが、
しかし、行政書士が食べていけるようになるには、やはりある程度の時間はかかります。
なぜなら、新人行政書士の知名度はゼロだからです。
仕事を獲得するためには「行政書士の業務で解決できる悩みを抱えている人」に自分の存在を知ってもらわなければいけません。
しかし、開業したばかりの行政書士はその存在を「認知」されていません。
「認知」されていないのだから、仕事の依頼なんてあるわけがないのです。
スキルがあるだけでは無価値。
認知されてなんぼ、なのです。
新人行政書士が「認知」を広げていくためには、
多くの新人にとっては「想像をはるかに超える」努力を要します。
そして、その「想像をはるかに超える」努力をしたとしても、
それが実を結ぶには、ある程度の時間はかかるのです。
ただし、その「時間」はインターネットの普及によって大幅に短縮されるようになりました。
そこで、「ネット普及前」と「ネット普及後」に分けて、認知の広げ方を解説していきたいと思います。
【ネット普及前(押しの営業)】
対面営業→名刺を配る
チラシ営業→チラシを配る
自分から見込み客に近づく→見込み客に「悩み」が生じたら仕事が生まれる
→認知から仕事発生までの間にタイムラグがある
【ネット普及後(待ちの営業)】
インターネット営業→ホームページ、ブログを作る
お悩み系のキーワードでサイト記事を上位表示させておく→「悩み」を抱えた見込み客がサイトにアクセスしてくる
→認知から仕事発生までの間にタイムラグがない
ネット普及前(押しの営業)
インターネットが普及する前の営業活動は、基本的には「押し」の営業しかありませんでした。
対面営業で名刺を配る。
住宅街でチラシを配る。
行政書士の方から見込み客に近づいていって、自分の存在を認知してもらうのです。
このような「押し」の営業は、努力が必ず「認知」という結果を生みます。
名刺、チラシを配れば配るだけ「認知」が広がるのです。
月に30枚名刺を配るA行政書士。
月に300枚名刺を配るB行政書士。
月に500枚チラシを配るA行政書士。
月に5000枚チラシを配るB行政書士。
当然ですが、B行政書士の方が10倍速く「認知」が広がります。
もちろん、仕事につなげるためには「質」も重要です。
名刺、チラシのコンテンツ、対面での立ち振る舞いといった「質」の部分で成約率は変動します。
しかし、「量」をこなさなければ「質」の改善もできません。
やっぱりB行政書士のほうが成功する可能性は圧倒的に高くなります。
つまり、努力の量が多い行政書士のほうが早く食えるようになる、ということです。
ただし、「押し」の営業の場合、「認知」されてもすぐに仕事が発生するわけではありません。
相手に「悩み」が生じていなければ仕事は依頼されないからです。
なので、「認知」から「仕事発生」までの間に、時間を要することになります。
そういう意味では、ネット普及前の時代は、
「食える」ようになるにはどんなに早くても「3年」はかかっていたのかも知れません。
ネット普及後(待ちの営業)
90年代後半。
インターネットの普及により「待ち」の営業スタイルが誕生しました。
ホームページ、ブログでお悩み解決系の記事を用意しておいて、
そこに「悩みを抱えた見込み客」が訪れるのを待つのです。
「遺産分割協議書の書き方」
「居酒屋開業の手続き」
このような記事が検索上位にあがっていれば、そこに「遺産分割協議書をどうやって書こうか?」「居酒屋を開業したいけど何をどうすればいいのか?」と悩んでいる見込み客がサイトにアクセスしてくるわけです。
言葉は不適切かもしれませんが、
「罠」を仕掛けておいて、そこに「獲物」がかかるのを待つのです。
「待ち」の営業の場合、「認知」された時点で見込み客の「悩み」は生じているので、
すぐに仕事につながります(*信頼されることが大前提ですが)。
「認知」から「仕事発生」までタイムラグがないのです。
ここが「押し」の営業との決定的な違いです。
ただし、サイトの場合、記事をアップしてもすぐに「認知」されるわけではありません。
「ホームページ作成マニュアル」「ブログ作成マニュアル」で詳しく説明していますが、
サイト記事が上位表示されるには、質の高い記事がある程度蓄積されなければいけません。
具体的には、高品質の記事を30〜50本程度書いたあたりからようやく順位が上昇し始めます。
競争が激しいキーワードで上位10位以内に入るためには、
サイト全体で高品質の記事を100本以上は書かないといけません。
配ればすぐに「認知」につながる名刺やチラシとは違うのです。
しかし、サイト記事が上位表示されれば、その効果は絶大です。
名刺やチラシの場合、「1枚」配れば「一人」に認知されます。
しかし、サイト記事の場合、「1記事」上位表示されれば、
そこから「何千人」、「何万人」と認知が広がるのです。
いわゆるレバレッジ効果です。
では、このレバレッジ効果はいつ生じるのか?
それこそ、その人の努力次第です。
1年間で30記事アップしたA行政書士。
1年間で300記事アップしたB行政書士。
A行政書士の1年間の総アクセス数は1000〜3000といったところでしょう。
一方、B行政書士の1年間の総アクセス数は10万を超えている可能性があります。記事のクオリティ次第ではもっと上をいくこともあります。
もう勝負になっていません。
このままではA行政書士は食っていくのは厳しいでしょう(アナログ営業で圧倒的な成果を出していれば別ですが・・・まあ努力が足りない人は何をやってもダメなので難しいでしょうね)
一方、B行政書士はここまでくれば、Googleからの評価はかなり上がっているはずです。
更新のペースを落としても継続さえ続ければ、さらに右肩上がりでアクセス数は伸びます。
このレベルになれば十分に食っていけるレベルになっているでしょう。
B行政書士が元サラリーマンだったとしたら、過去最高の月収を達成していると思います。
つまり、B行政書士くらい努力すれば「1年」で十分に食っていけるレベルになるということです。
ネットでレバレッジをかければ、短期間で急成長できるのです。
「行政書士は3年は食えない」を真に受ける人
弱い人間は「言葉」を自分の都合の良いように解釈します。
例えば、先輩行政書士が「アナログ営業だけで十分食っていける」と言えば、
「そうか、ネット営業はしなくていいのか」と解釈します。
要は、「ホームページなんて面倒だから作りたくない」といった怠け心を正当化するために
この言葉を利用するのです。
論理的に考えれば、アナログ営業もネット営業も両方やったほうが良いに決まっているわけです。
でも、弱い人間は努力したくないのです。
だから、楽ができるように言葉を解釈するのです。
「行政書士は3年は食えない」
これも同じですね。
あなたの周りにもきっといると思います。
「そのうちなんとかなるでしょ?」みたいな奴。
「行政書士は3年は食えない」=「行政書士は3年経ったら食える」
と、都合のいいように解釈しているのです。
そして、努力しないのです。
仕事がないくせに、営業活動もせずにぼ〜っとしているのです。
そんな奴、どうにもなりません。
まとめ
新人行政書士が食っていけるようになるには「認知」を広げることが大前提
そのために必要なのが「営業活動の量と質」
ネットでレバレッジをかければ「1年」で食えるレベルに到達することも十分に可能
「3年くらいすれば食えるでしょ?」などとのんきに構えている新人は消えゆくのみ
メリット | デメリット |
|
押しの営業(名刺、チラシ) |
配れば必ず認知につながる |
1枚配って1人に認知される(効果が小さい)
相手に「悩み」が生じるまで仕事の依頼はない |
待ちの営業(ホームページ、ブログ) |
1記事が何千人、何万人と認知を広げる可能性がある(レバレッジ効果)
認知されてすぐに仕事が発生する |
ホームページ、ブログが育つまで認知が広がらない |
⇒ホームページ作成マニュアル | ⇒ブログ作成マニュアル |
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⇒名刺作成マニュアル | ⇒職印作成の作法 |
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⇒書式 | ⇒実務講座 |
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