行政書士のSNS活用法
【目次】
SNSの活用法に特別なルールがあるわけではありません。
各SNSの利用規約さえ守っていれば、どのような活用をするのも自由です。
とはいえ、行政書士がふさわしくない活用をしてしまうと、大きなマイナスになります。
そこで、私の長年の経験に基づき、各SNSはこのように活用したらいいのでは、という考えをご紹介させていただこうと思います。
もちろん「キヨシの考えが唯一の正解だ」などと言うつもりは毛頭ありません。
一つの考え方として参考にしていただければ幸いです。
ターゲット | リアルで知り合った同業者など |
---|---|
目的 | リアルの人間関係を円滑にする |
Twitterと違って、Facebookは本名での登録が原則です。
なので、リアルな人付き合いと同等の気遣いが必要になります。
そこで、Facebookはリアルの人間関係を補足するものと捉えましょう。
つまり、リアルで知り合った同業者、他士業、会社経営者などとの付き合いをより円滑にするという目的で使うべきです。
具体的には
- 知人の投稿に「いいね」や「コメント」をする
- 自分の近況を簡潔に画像付きで報告する
- 有益な情報を見つけたらシェアする
このような使い方をしましょう。
なお、気をつけなければいけないのは、Facebookを使って直接集客しようとはしない事です。
ここで営業活動を始めると、鬱陶しい奴と思われます。
仲良しコミュニティで自分だけ得をしようとする奴は嫌われます。
近況を報告しあう、コメントしあう、有益な情報をシェアしあうといった、
みんなが楽しめる投稿、みんなの役に立つ投稿をしましょう。
そのようにして良好な人間関係を継続していけば、
やがてリアルであった時に仕事を紹介してくれたり、
困ったときに助けてくれたりするようになるものです。
詳細は「Facebookで人脈作り」の記事一覧でまとめていますので、一読してください。
LINE
ターゲット | リアルで知り合った同業者など |
---|---|
目的 | リアルの人間関係を円滑にする |
LINEは基本的にリアルで出会った人とつながるツールです。
Facebookと同じです。
リアルな人間関係を円滑にするためのツールを捉えてください。
最近は「Lステップ」を使ったマーケティングが流行っていますが、
現時点で行政書士がこの手法を取り入れても「怪しい」と思う人が多いでしょう。
行政書士が使ってうまくいくツールではない、というのが今の私の率直な感想です。
Twitter+ChatGPT
ターゲット | 悩みを抱えたTwitter民 |
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目的 | 集客 |
手段 | ブログ記事の要点をツイートしてブログに誘導する |
今は「X」ですが、わかりにくいので「Twitter」と表記します。
(イーロン・マスクどうした?センスなさすぎ…)
Facebookと違って、Twitterは匿名でも登録できます。
複数のアカウントを作成できます。
そして、拡散力が強い。
そのため、Twitterはネットだけで繋がるのが当たり前のSNSとなっています。
なので、Facebookとは完全に活用法を別にします。
ターゲットは幅広く、「Twitter民」に設定します。
つまり、リアルな知り合いをターゲットにしない、つながらない、という使い分けをします。
そして、その目的は営業です。
Twitterから直接集客することを目指します。
Twitter民は文字情報の収集をします。
悩みを解決するヒントを見つけるためにツイッターを利用する人がかなり存在します。
この「悩みを抱えるTwitter民」を狙います。
では、どのように集客するのか?
Twitterを使った集客方法
ブログ記事の切り抜きです。
行政書士は「今すぐ客」を捕まえるために、
大量の「お悩み解決系の記事」をブログで公開します。
Googleからの集客導線を大量に作るのです。
⇒「行政書士ブログのサンプル」
その上で、ブログ記事の要点を140文字以内のツイート文として抜き取って、
さらにブログ記事のURLを張り付けてツイートするのです。
なお、ハッシュタグで集客ワードもつけましょう。
例えば、相続に関するツイートなら「#相続 #遺言書 #遺産分割協議書」などといったワードを付けます。
そうすると、このハッシュタグからアクセスを呼び込めます。
これで、Twitterアプリからの集客導線が作れます。
一つの記事から5個〜10個程度のツイート文ができるので、導線が一気に拡大します。
非常に効果的です。
なお、2022年11月末に「ChatGPT」という記事作成AIが一般公開されました。
このAIを使って、自動的にツイート文を作成できます。
まず、「ChatGPT」のアカウントを作って、ログインします。
そして、「以下のブログ記事の要点を箇条書きにしてまとめてください。各箇条書きは140字以内で書いてください」と指令文を書いて、その下に自分が書いたブログ記事を入力します。
そして、指令を実行します。
はい、自動的に多数のツイート文ができあがりました。
後は、このツイート文にブログ記事のURLを張り付けてツイートすれば、
Twitterからの集客導線の出来上がり。
ChatGPTを使うことで、簡単に集客力が爆増します。
Twitterは無料で使えます。
その上、AIを使えばツイート文を自動作成できます。
やらない理由あります?
開業直後、つまりブログ開設直後はアクセスが来ません。半年はかかります。
Googleのアルゴリズム上そうなってしまうのです。
だからこそ、ブログ開設直後はツイッターによる援護射撃が必要なのです。
やらない理由ないですよね?
でも、やめる理由はあります。
Twitterはインプレッションが伸びると、クソリプや情報泥棒も集まってきます。
ストレスになります。
なので、私は2年ほどで辞めました。
ブログを2年間更新していたら、過去記事が半自動でお客様を連れてきてくれるようになったので、Twitterに頼る必要性が相対的に低くなったからです。
なので、Twitterはブログが独り立ちするまでの間のサポート役と割り切ってもいいでしょう。
Twitter利用上の注意点
Twitterは見ず知らずの人がターゲットですが、
行政書士が自分から絡みに行ったり、フォローしたりするのはやめましょう。
それはネット上の押し売り≠ナす。
例えば、あなたが見ず知らずの地元の歯医者からフォローされたりリプされたりしたら、
どう思います?
その歯医者にかかろうと思います?
ネットで押し売りしたら、逆に信用を落とすだけです。
やめておきましょう。
行政書士が使える押しの営業ツール≠ヘチラシだけです。
古典的な営業ツールであるチラシは社会的に許容されているので、
チラシを配っている行政書士が「怪しい」と思われることはありません。
しかし、ネットで押す≠ニ、怪しまれます。
やめておきましょう。
これは使えません。
Instagramはビジュアルで訴求するビジネスでこそ活きるSNSです。
飲食店、ブティック、美容室などが使うべきツールなのです。
行政書士は難しい。ビジュアルで訴求できるサービスではない。
あるいは美女やイケメンの行政書士ならフォロワーは増やせるかもしれません。
でも、仕事につながりますかね?
そもそも行政書士の見込み客がインスタで情報収集することはないです。
例えば相続の問題を抱えている人がInstagramを利用することはあるでしょう。
でも、それは「美味しそうなレストランないかな〜」などといった目的で見ているのです。
「遺言書の書き方を調べたい」などといった目的でInstagramを見ることはありません。
行政書士がInstagramをいくらがんばっても、そこにお客様はいませんよ?
TikTok
全然ムリ。
行政書士の見込み客が悩みを解決するために使うSNSではない。
むしろ、悩みを忘れたい時に見るもの。
YouTube
ターゲット | ホームページにアクセスしてきた見込み客 |
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目的 | 営業 |
手段 | 「あいさつ動画」を撮ってホームページに張り付ける |
「代表あいさつ」を動画でとってYouTubeに上げて、それをホームページに張り付ける。
これは極めて効果的です。
スキルの高さ、優しさ、誠実性、責任感が視聴者に伝わるような「あいさつ動画」ができれば、
問い合わせが確実に増えます。
ぜひ、やってみてください。
ただし、それ以外の用途でYouTube動画を使うのは、私は難しいと感じています。
つまり、動画をYouTubeに大量にアップして、そこから直接集客するのは、難易度が高いのです。特に、行政書士のような代行業の場合は。
その理由は二つあります。
1 情報泥棒が湧いてくる
ブログでは「お悩み解決系の記事」を書いて、悩みを抱えた今すぐ客≠集めます。
それと同じように、YouTube動画で「お悩み解決系の動画」を上げて今すぐ客≠集める、
という手法も考えられます。
しかし、ブログと違ってYouTubeでこれをやるのは、結構むずかしい。
なぜなら、ブログと違ってYouTubeを伸ばすにはコメント欄をオンにする必要があるからです。
YouTubeのアルゴリズム上、コメント欄がオフになっていたらインプレッションが増えないのです。
もともと知名度のある芸能人などは別です。
しかし、名もなき一般人がコメントオフだとチャンネルは伸びません。
一般人がコメント欄をオフにしてYouTubeをやっても意味がないのです。
だから、行政書士が集客目的でYouTubeを使うのなら、コメント欄は開放せざるを得ません。
しかし、その結果どうなるかというと、必ず情報泥棒が現れます。
コメント欄で質問しまくって、それで自分の悩みを解決しようとする輩がわいてくるのです。
こんな情報泥棒を相手にしていたら時間を奪われるし、ストレスもたまります。
そして、仕事にならない。
情報泥棒が一人現れただけでも、コスパが非常に悪くなります。
だからといって、その情報泥棒を無下に扱ったら、アンチコメントを送り始めます。
いわれなき誹謗中傷コメントが増えると、行政書士としての信用も損なわれていく危険があります。
YouTubeは幅広い層に見られており、文字情報が苦手な人にも届くので、本来なら集客媒体としては非常に優秀なツールです。
しかし、その分、副作用も非常に大きいのです。
なお、歯医者や眼科などはOK。
YouTubeで集客できます。
医者ならではの情報を動画で提供して認知を広げ、うまく集客できている開業医はたくさんいます。
もちろん、医者のYouTubeのコメント欄にも情報泥棒はやってきます。
でも、病気になったら結局は病院に通わなければならない。
情報泥棒が情報だけで病気を治すことはできませんから。
だから、仕事につながります。
一方、行政書士の仕事は代行業です。
問題を抱える見込み客は、情報さえあれば自分で解決することができます。
だから情報泥棒はねちねちねちねち質問してきて、自分で問題を解決しようとするのです。
これでは仕事につながらない。
でも、こんな情報泥棒は絶対に現れます。
代行業がYouTubeで集客しようとすると、情報泥棒を避けては通れなくなるのです。
2 悩みを解決する目的の視聴者の割合は少ない
YouTubeのアクセスのほとんどは「ブラウジング」や「関連動画」から来ます。
つまり、視聴者は「検索」ではなく、「おすすめ」されて動画を発見するパターンがほとんどです。
YouTubeのアルゴリズム上、そうなっているのです。
つまり、「悩みを解決しよう」という目的のアクセスは少なく、
ほとんどのアクセスは「なんとなく見てみた」といったフワフワしたアクセスなのです。
だから、成約率は低い。
「検索」から集まるブログのようには成約しないのです。
以上の理由から、行政書士がYouTubeで直接集客するのは非常に難しいです。
中には上手くやっている行政書士もいるでしょうが、極めて少数。
再現性は低いと思います。
挑戦するにしても、まずはホームページ、ブログで確実な集客ラインを作った後にやるべきことですね。
行政書士のメインの集客ツール
行政書士のネット営業のメインツールはホームページとブログです。
行政書士にとっては、
アクセスを集めることが目的ではなく、アクセスを仕事につなげることが目的です。
そして、行政書士のお客様は何らかの悩みを抱えている人です。
悩みを抱えている人は解決のヒントを探すためにネット検索をします。
この行動をとる人を捕まえなければいけません。
そのために使えるツールはホームページとブログなのです。
⇒「行政書士のホームページ集客」
⇒「行政書士のブログ集客」
SNSは基本的に、暇な時になんとなく見るもの。
悩みを解決しようという明確な目的があってではなく、ぼんやりと見るもの。
YouTubeもそう。
ぼんやりとしたSNSからのアクセス
明確な目的をもったSEOからのアクセス
当然、後者の方が成約率が高くなります。
SNSからの1000のアクセスよりも、SEOからの100のアクセスの方が価値が高いのです。
行政書士のネット集客のメインはSEO。つまりホームページとブログです。
SNSはあくまでも、ホームページとブログのアクセスの後押しをするものととらえるべきです。
なお、全てのジャンルでSNSよりホームページ・ブログの方が効果的、というわけではありません。
例えば、飲食店や美容室などはブログよりもInstagramやYouTubeで集客した方が効果的です。
文字よりも画像や動画の方がサービスのクオリティーを伝えやすいからです。
そして、お客様は深く悩んでいるわけではないので、文字を読むより画像や動画でさっさと選びたいわけです。
エンタメ系、芸能人などもブログよりYouTubeで集客した方が断然効果的です。
なぜなら、エンタメ系、芸能人のお客様はフワフワした人達、無駄に時間を消費してくれる人達だからです。
行政書士のお客様とは性質が違うのです。
まとめ
リアルな人間関係を円滑にする | |
LINE | リアルな人間関係を円滑にする |
Twitter民から広く集客する。ChatGPTと組み合わせる | |
使えない | |
TikTok | ムリ |
YouTube | あいさつ動画をホームページに貼る。ただし、集客ツールとして使うのは難しい |
ホームページとブログで悩みを抱える見込み客≠捕まえるのが基本戦略
SNSはホームページ、ブログの役割を補足するツールととらえる
⇒ホームページ作成マニュアル | ⇒ブログ作成マニュアル |
---|---|
⇒名刺作成マニュアル | ⇒職印作成の作法 |
---|---|
⇒書式 | ⇒実務講座 |
---|---|
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