新人行政書士が興味や会社員時代の業務経験にとらわれたら失敗する理由

新人行政書士が興味や会社員時代の業務経験にとらわれたら失敗する理由

 

【目次】

 

 

勝てる市場を見つけよ

 

 

経営は競争です。
勝てる市場を見つけて勝負しなければいけません。

 

行政書士事務所を開業する新人行政書士も、市場競争に参加するわけですから、
自分が勝てる市場を見つけて、そこに戦力を投入する必要があります。

 

では、自分が勝てる市場はどこか?

 

 

 

 

 

新人行政書士の中には、自分が興味を持っている分野や、自分の過去の経験に基づいて
参加する市場を決める人が結構います。

 

例えば、

 

パターン@ 興味だけで取扱業務を絞るパターン

 

「自分は相続に興味があるので、相続専門の行政書士になろう」

 

パターンA 前職時代のスキルで取扱業務を絞る

 

「私は長年大企業の知財部で知的財産権の管理業務を担当してきたので、知的財産専門の行政書士になろう!」

「自分は企業法務部でずっと契約書を作成してきた!よし、契約書作成専門の行政書士になろう!」

 

などなど。

 

 

興味だけで取扱業務を絞るパターン

 

「自分は相続に興味がある」

 

まず、一番駄目なパターンが@ですね。
特にスキルがあるわけでもないのに、興味だけで取扱業務を絞って開業するパターン。
失敗する典型例です。

 

確かに、興味があれば勉強に身が入るでしょう。
でも、趣味≠始めるわけではないのです。
市場競争に勝ち抜いて利益を出し続けなければいけないのです。
興味があるかどうかではなく、勝つか負けるかが全てなのです。

 

しかし、このパターンの人は「勝つか負けるか」といった視点が抜け落ちています。

 

まず、やるべきことは市場調査。
自分の営業エリア内に「相続」を取り扱っている士業がどれくらい存在するのか?
全ての士業を洗い出す必要があります。

 

そして、ライバルの士業たちと戦って勝てるのか?

 

普通は無理でしょう。

 

前職時代の人脈でなんとか食っていけるだけの仕事が入りそうだという見通しがあるのなら別ですが、特にスキルも人脈もなく、これから初めて相続について勉強しようというレベルの新人が、並み居る相続専門士業に勝てますか?

 

お客様の立場に立って考えてみてください。

 

相続専門の行政書士、税理士、弁護士、法人化した相続専門事務所がある中で、
なんで知名度も実績もない新人行政書士に仕事を依頼しますか?

 

アナログ営業でなんとか1件、2件と仕事を獲得することは不可能なことではありませんが、
しかし、相続だけで継続的に黒字経営を続けるというのは厳しいと言わざるを得ないでしょう。

 

なので、興味だけで取扱業務を絞るのはやめておいたほうが良いです。

 

 

前職時代のスキルで取扱業務を絞るパターン

 

「大企業の知財部で知的財産権の管理業務を担当してきた」

「企業法務部でずっと契約書を作成してきた」

 

 

パターンAも危ういですね。

 

確かに、パターン@とは異なり、スキルは申し分ないでしょう。
仕事の依頼さえあれば、すぐに結果を出せるはずです。

 

でも、どうやって仕事を獲ってくるのか?

 

会社員時代の仕事は、自分で獲ってきたのではなく、会社から与えられた仕事というパターンがほとんどのはずです。

 

でも、独立したら自分で営業して仕事を獲ってこなければいけません。

 

つまり、スキル + 営業力 が必要になるのです。

 

 

大企業には知財部も法務部もあります。
中小企業には顧問となる士業がついています。

 

そういう状況下で戦わなければいけないのです。

 

 

「大企業の知財部で知的財産権の管理業務を担当してきた」という新人行政書士は「知財管理」が自分の強み≠セと考えるのでしょう。

 

 

でも、「強い」かどうかは、自分の中で決まるものではありません。
「市場」の中で決まるのです。
市場競争の中で勝てるかどうかが全てなのです。

 

 

自分の過去の棚卸では、
自分の中だけでの強み≠オか見つかりません。

 

自分の強み≠ェ本当に市場競争で戦える武器になるのか?
そもそも自分が集客できる業種なのか?
集客力でライバルに勝てるのか?

 

営業エリア内の競合士業を徹底的に調べて、
勝ち目があるかどうかしっかりと市場調査しなければなりません。

 

しかし、
結局のところは
やってみないとわからないのです。

 

 

結論 開業直後は基本業務の全てで戦え

 

 

結論を言います。

 

新人行政書士は、まずは基本業務の全てを取扱業務にすべきです。
全ての業務で市場競争に挑むのです。
まずは、やってみるのです。

 

経営に「正解」は用意されていません。
市場競争に参加して、そこで戦いながらその時々の「最適解」を探り続けるのが経営です。

 

行動しているうちに、最初はまるで興味もなかった業務で人脈が育っていき、
それがメイン業務になったという話はよく聞きます。
むしろ、そのパターンが多いです。

 

開業して数年は、泥水をすする覚悟でどんな仕事にも挑戦しましょう。
全ての業務で戦いましょう。
それを続けていると、売り上げが伸びている業務と伸びない業務がはっきりと見えてきます

 

そうなったら、売り上げが伸びない業務は切り捨てて、伸びている業務に注力していくのです。

 

 

強いものが勝つのではなく、勝ったものが強いのです

 

 

最初から取扱業務を限定してしまうと、勝てるチャンスをみすみす逃してしまいますよ?

 

 

参照→「新人行政書士の取扱業務の決め方

 

 

まとめ

 

 

新人行政書士が成功する条件は勝てる市場を見つけること
そのためには、全ての基本業務で戦ってみること
そして、実際に売り上げた伸びてきた業務こそが強み≠ニなる

 

興味や会社員時代の業務経験だけで取扱業務を決めたら大体失敗する

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