報酬は価値の提供の対価。これを理解していない新人行政書士はすぐに廃業する
行政書士は廃業率が高いと言われています。
残念ながら、あながち間違いとは言えません。
私自身も、開業して1年以内に廃業する行政書士を何人も見てきました。
だから、やっぱり廃業率は高いのだと思います。
ただ、その原因は明白です。
1年以内に廃業する人は必ず以下のどちらかのパターンに当てはまります。
@1年分の生活費と事務所維持費を用意していない人
Aバイトよりも稼げないと嘆いて、やる気をなくしてしまう人
パターン@の人は明らかに準備不足、情報不足ですね。
これでは、最初から廃業することはほぼ決まっていたようなもの。
資金が尽きたら廃業するしかありませんからね。
開業前に準備しておかなければならない資金はある程度決まっているのです。
なので、計画的にお金を貯めてから開業すべきだったのです。
まあパターン@は論外ともいえる人たちで少数派ですね。
廃業する新人行政書士の多くはパターンAです。
新人が行政書士事務所を開業してすぐに仕事が安定的に入ることなんてありません。
最初の3か月は仕事が1件もなかったなんて話も珍しくないのです。
でも、その間、新人たちは何もしていないわけではありません。
業務の勉強はもちろんのこと、営業活動も一生懸命にやっています。
足を使い大量の人に会って名刺を配ります。
チラシも作って、自分で大量に配布します。
知識ゼロの状態からホームーページを立ち上げ、そして、ブログも更新し続けます。
膨大な時間を使って、勉強し、汗をかき、労働を続けます。
本当に寝る間も惜しんで働く新人はたくさんいるのです。
にもかかわらず、売り上げがほとんどない・・・・
「これ時給にしたら何円なんだ?」
「これじゃ、バイトしてた方がよっぽどマシじゃないか?」
なんて思考が頭をよぎり始めます。
こうなってくると、廃業への道まっしぐら・・・ですね。
このパターンの人たちは、そもそも経営というものを全然わかっていません。
報酬が何に対する対価なのかが全くわかっていないのです。
報酬は価値の提供に対する対価
確かに、新人がコンビニなどでバイトをすれば初日から時給が発生します。
新人が会社に就職すれば初月から給料が発生します。
でも、それは最初から新人≠ノ価値があるからではありません。
コンビニや会社がすでに価値を生み出す仕組みを構築しており、
その仕組みの中で新人が歯車として動いたから、新人も対価をもらえるだけの事なのです。
新人が価値を生み出したのではなく、創業者が価値を生む仕組みを作り上げたのです。
その創業者は創業当初から価値ある仕組みを構築できたわけではありません。
最初に莫大な借金をして組織を立ち上げ、そして何か月も、あるいは何年もかけて市場に価値を提供できる仕組みを血の滲むような努力で作り上げてきたのです。
価値を生み出すまでの間は当然に赤字。
最初からすぐに利益を出す組織などないのです。
トヨタだって、ソフトバンクだって、アマゾンだって、グーグルだって、最初は借金から、赤字からのスタートだったのです。
すでに価値を提供できる組織に従業員として入れば、そりゃすぐに報酬を貰えますよ。
でも、行政書士は従業員ではありません。
経営者なのです。
自分自身で価値を提供できる事務所を構築していかなければならないのです。
そして、価値を提供できる事務所に育つまでは、当然ですが利益は出ません。
当たり前の話です。
「これじゃ、バイトしてた方がよっぽどマシ」
こんな勘違いをしているようでは、そりゃ成功しませんよ。
まずは、経営とは何か、起業と何か、という基本から学びなおす必要がありますね。
まとめ
行政書士はサラリーマンではなく経営者
自分自身で価値を生み出す仕組みを作り上げるまでは利益は出ない
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