行政書士事務所のホームページは静的サイトで作れ!【動的サイトと静的サイトの違いを解説します】

行政書士事務所のホームページは静的サイトで作れ!

 

【目次】

 

 

 

負け戦をするな!行政書士がライバルに勝つためのネット営業戦略を解説します」で
行政書士のホームページは静的サイトで作るべきと、言いました。

 

このページではその理由について詳しく解説していきます。

 

 

そもそも「静的サイト」とは?「動的サイト」とは?

 

 

静的サイト」とは、誰が見ても同じ内容が表示されるサイトです。

 

例えば、
行政庁のサイト、大学のサイト、企業のサイトなどは通常は静的サイトで作られています。

 

見る人によって異なる内容を表示させる必要はない(というか異なってはいけない)ので
必然的に静的サイトになります。

 

 

動的サイト」とは、見る人によって異なる内容を表示できるサイトです。
また、双方向で情報発信ができるサイトでもあります。

 

例えば、Amazon、楽天のサイトは動的サイトです。
見る人によってお勧めしたい商品は異なりますから、
必然的に見る人によって異なる内容を表示させることができる動的サイトで作ります。

 

Google、Yahoo!などの検索サイトも動的サイトです。
検索ワードによって表示させる内容が変わります。

 

また、掲示板サイトなどは、閲覧者からのコメントを表示させる必要があるので、
必然的に動的サイトになります。

 

また、読者からのコメントを受け付けて表示させる形で運用するブロブも、
必然的に動的サイトで作ることになります。

 

Twitter、Instagram、Facebook、Youtube等、各種SNSも同様に動的サイトです。

 

 

以上を読めばお分かりいただけると思いますが、
静的サイトよりも動的サイトの方が多機能なサイトであり、
それゆえ複雑な技術を用いて作られています。

 

 

ページ内に動きがあるサイトが「動的サイト」というわけではありません。
全く動きがなくても、コメント欄などがなくても、動的サイトで構築されているサイトはいくらでもあります。
ぱっと見だけではなかなか見分けがつきません。
例えば、WordPressで作られたサイトは表面上は静的サイトと区別しにくいものが多いですが、これは全て動的サイトです。

 

 

「静的サイト」と「動的サイト」の仕組みの違い

 

 

静的サイトと動的サイトは仕組みが全く異なるものですが、
ここでは主要な相違点を4つ挙げます。

 

 

1 表示速度の違い

 

 

簡単に説明します。

 

「静的サイト」は誰に対しても同じ内容の情報を提供します。
なので、すでに作っている情報を、アクセスした人に直ちに提供できます。
飲食店に例えれば、先に料理を作っておいて、お客様が注文したらすぐに提供する、
というイメージです。
つまり速い

 

「動的サイト」は、閲覧者ごとにその閲覧者に適した情報を提供します。
なので、飲食店に例えれば、お客様からの注文を受けて、
それからそのお客様の要望に合わせた料理を作って提供する、というイメージです。
つまり遅い

 

 

専門用語を使って説明します。

 

「静的サイト」はすでに生成しているHTMLファイルを閲覧者にそのまま表示させます。
だから、表示が速いです。

 

「動的サイト」は閲覧者の検索行動に応じて後からHTMLファイルを作成し、その後に表示させます。だから、表示に時間がかかります。

 

 

そして、表示速度はGoogleがサイトの順位を決定する際の要因の一つです。
なので、この点は、静的サイトの方がSEOで有利になります。

 

 

表示速度が速い、遅いといっても人間がはっきりと認識できるほどの差はありません。
しかし、表示速度は検索ロボットが測定して数値化します。そして優劣をつけます。
なので、検索順位にはっきりと反映されることになります。
(「Googleアナリティクス」の公式ページを参照してください)
特に士業のサイトは無数に存在するので、検索ワードによってはわずかな表示速度の差が大きな順位の格差となって現れる可能性があります。
そして、それは大きな売り上げの格差につながります。

 

 

2 セキュリティリスクの違い

 

 

ここでは、SIRIUS(静的サイト)とWordPress(動的サイト)を前提とした比較をしていきます。

 

 

(1)「SIRIUS」のセキュリティリスク

 

 

「SIRIUS」はパソコンにダウンロードして使うソフトです。
なので、物理的にパソコンを奪われない限り、乗っ取り被害は起こりません。

 

サーバーが狙われたら話は変わりますが、そのリスクは極めて低いし、
そもそも個人がコントロールできる領域ではないので、気にしても仕方ありません。

 

 

(2)「WordPress」のセキュリティリスク

 

 

「WordPress」はネット経由で利用するソフトウェアです。
なので、ネットを介してのハッキングやウイルス感染等のリスクが常にあります。
実際、WordPressサイトの乗っ取り被害は多発しています。有名な話です。

 

そもそもWordPressのログインIDは丸見えです。
⇒【危険】WordPressログインIDは丸見えです!セキュリティ対策しましょう!!

 

さらに、WordPressはオープンソースで、
世界中のプログラマーが作ったプラグインによる補完を要するソフトなのですが、
このプラグインを起因とするハッキングやバグ等の問題が多発しています。
⇒【リスクを管理せよ!】WordPressにプラグインを導入する際の注意点

 

なので、放置しておいても大丈夫なSIRIUSサイトとは違って、
WordPressの場合は、常にその安全性に気を配らなければいけません。
利用者自身の自己責任でサイトの安全を守らなければいけないのです。

 

WordPress運営側はハッキング等の被害について責任を持ちません。
無料のオープンソースであり、利用者自身があえてそれを選択しているのですから、
当たり前のことです。
WordPressの導入を認めない自治体や企業が多いのも無理はありません。

 

 

3 双方向の情報発信の可否

 

 

(1)閲覧者が求める情報の提供

 

 

動的サイトは閲覧者の検索行動に対して、その閲覧者の属性に基づいた情報を提供できます。
なので、例えばファッションに興味がある20代女性が楽天のサイトにアクセスしたら、
「あなたにおすすめの商品」等のコーナーで、その女性が好む洋服が表示されます。

 

つまり、閲覧者は(無意識であるにせよ)自分が欲しい情報を楽天に求め、
それに対して楽天がそれにふさわしい情報を提供するのです。

 

 

一方、静的サイトは決まった情報を表示することしかできません。

 

 

(2)コメント欄を使ったコミュニケーション

 

 

動的サイトはコメント欄を設けることができるので、
閲覧者はそこにコメントを発信することができます。
そのコメントに対して、サイト運営者が返信できるのはもちろんのこと、
他の閲覧者もそのコメントに、さらにコメントを送ることができます。
つまり、不特定多数の人が、動的サイト上でコミュニケーションをとれるのです。

 

そして、人気ブロガーや人気ユーチューバーは、
このコメント欄を上手く利用してアクセスを膨大に稼いでいます。
読者、視聴者はメインコンテンツだけでなくコメント欄を読んだり書き込んだりして楽しみます。
コメント欄が盛り上がれば盛り上がるほど、ブログ、ユーチューブ動画への滞在時間が伸びます。
その結果、ブログの順位は上昇し、YouTube動画のインプレッション数が伸びます。

 

つまり動的サイトのコメント欄は、
サイトを上位表示させるためのSEO対策として非常に大きな武器となるのです。

 

 

一方、静的サイトは、先にHTMLファイルを作成してしまうので、
後から閲覧者がそこにコメントを書き込むことなどはできません。

 

 

4 アップロードの時間

 

 

これは「表示速度」とトレードオフの関係にある問題です。

 

 

静的サイトの場合

 

 

静的サイトは閲覧者の検索行動の前にHTMLファイルを作成します。
飲食店に例えれば、お客様が来る前に料理を作っておくのです。
なので、お客様を待たせない代わりに、お店側の待ち時間が増えます。
料理の数が増えれば増えるほど、お店側の待ち時間は増えます。

 

伝わりましたかね?

 

要するに、記事を書いてそれをアップロードするのに時間がかかる、ということです。
記事数が増えれば増えるほど、アップロードに時間がかかります。

 

アップロードに時間がかかってもSEOに影響はありませんが、
記事数が3桁を超える規模になると、
記事を一つアップロードするのに数十分かかるようになります。
記事が増えれば増えるほど、その時間が長くなります。
なので、ずっと記事を更新し続ける「ブログ」には、静的サイトは向いていません。
ブログをするのであれば、やはりブログソフトウェアを使うしかないのです。

 

 

動的サイトの場合

 

 

動的サイトは、閲覧者の検索行動の後にHTMLファイルを作成します。
飲食店に例えれば、お客様からの注文を受けて、それから料理を作って提供するのです。
なので、お店側の待ち時間はありません。
注文された料理の数がどんなに増えても、お店の待ち時間はありません。

 

要するに、どんなに記事数が増えても、それをアップロードするのに時間はほとんどかからない、ということです。

 

 

「静的サイト」と「動的サイト」のメリットとデメリット

 

 

改めて「静的サイト」と「動的サイト」のメリットとデメリットを表にしてまとめました。

 

 

メリット

デメリット

静的サイト
  • ページの表示スピードが速い
  • セキュリティー性が高い
  • サーバーがダウンしにくい
  • 人ごとに、条件ごとに表示内容を変えることができない
  • 双方向のやり取りができない
  • アップロードに時間がかかる
動的サイト
  • 人ごとに、条件ごとに表示内容を変えることができる
  • 双方向のやり取りができる
  • アップロードに時間がかからない
  • ページの表示スピードが遅い
  • セキュリティー面でリスクが高い
  • サーバーダウンのリスクがある

 

 

 

行政書士事務所のホームページは「静的サイト」しかないでしょ?

 

 

これまでの説明でお分かりいただけると思いますが、
行政書士事務所のホームページを作るのであれば「静的サイト」しかないです。

 

だって、「動的サイト」で作るメリットありませんよね?

 

閲覧者ごとに異なる内容を表示させる必要はありません(というか異なってはいけない)。

 

双方向のやりとりも不要ですよね。

 

それとも、読者からのコメントを受け付けて表示させますか?

 

そんなことをしたら、情報をタダで欲しがる人種からの質問でコメント欄が溢れかえります。
自分で調べればすぐにわかることでも「タダだから」と思って、配慮なしに質問してくる輩は大量に存在しますからね。
いちいち対応していたら時間がいくらあっても足らなくなり、そして1円にもなりません。

 

また、悪意のあるコメントも来るでしょう。

 

いいことありません。

 

ホームページにはちゃんとしたメールフォームを作って、
仕事の依頼につながる可能性が高い見込み客とだけコンタクトをとるようにするべきです。

 

 

よって、動的サイトにするメリット無し

 

 

逆に動的サイトにすると、表示速度が遅くなります。
表示速度が遅いと検索サイトでの検索順位が下がります。
検索順位が下がればアクセス数が下がります。
アクセス数が下がれば、売り上げも下がります

 

さらに、WordPressにはセキュリティリスクがあります。
常に、最新のセキュリティリスクを把握して、自分のサイトの安全管理を継続していかなければいけません。
それでも、ハッキング、バグのリスクはゼロにはならないのです。

 

 

いいことありませんよね?

 

 

 

ところで、「行政書士のホームページはWordPressで作ったほうがいいと聞きましたが・・・」といったコメントを私のサイトやYouTubeチャンネルにいただくことがあります。
でも、その根拠が不明ですよね。

 

WordPressで作ったサイトやブログがネット上に大量に存在することから
「なんとなくWordPressが良さそうだ・・・」といった程度の認識なのだと思います。

 

確かに、WordPressは動的サイトなので、高機能なサイトを作ることができます。
しかし、その機能は本当に行政書士事務所のホームページに必要なのですか?ということです。
デメリットしかないと私は思うのですが・・・

 

 

というわけで、行政書士事務所のホームページは静的サイトで作りましょう

 

 

静的サイトで行政書士事務所のホームページを作る方法は
集客できる行政書士事務所ホームページの作成マニュアル」の章で具体的に解説しています

 

誤解のないように補足しておきます。
静的サイトでホームページを作れば上位表示できる、と決まったわけではありません。
一番大事なのはコンテンツ(記事)です。
これはGoogleが公式アナウンスで何度も繰り返し教えてくれていることです。
閲覧者にとってどれだけ有益な記事を作れるかによっておおよその順位は決まります。
コンテンツが順位に与える影響に比べれば、表示速度の影響は小さいです。
なので、とにかく質の高いコンテンツを積み上げることに注力してください。
でも、せっかく時間をかけて質の高いコンテンツを作ったのであれば、それは静的サイトで表示させないと損しますよね、ということです。

 

 

まとめ

 

 

静的サイト→先にファイルを作り、検索に対して直ちに表示する→表示が速い

 

動的サイト→検索に応じてファイルを作り、その後に表示する→表示が遅い

 

 

動的サイトにもメリットはありますが、
行政書士事務所のホームページではそのメリットは活かせません。
むしろデメリットしかないです。

 

 

最初の一歩を間違えると、それを取り返すのに膨大な時間と労力を無駄に要することになります。

 

行政書士事務所のホームページは「静的サイト」で作りましょう。

 

 このエントリーをはてなブックマークに追加 

ホームページ作成マニュアル ブログ作成マニュアル
名刺作成マニュアル 職印作成の作法
書式 実務講座

関連ページ

「過去問を解かない受験生」と「過去データを利用しない行政書士」
受験生は過去問を解いて試験委員の傾向を掴む。 行政書士は過去データを分析して見込み客の傾向を掴む。 過去のデータを使わずして戦いに勝てるわけがない。 当たり前のことは当たり前にやりましょう。
行政書士のWEBマーケティングを体系的に学ぼう!
行政書士の主戦場は地上戦から空中戦に移った。 ネットに助けを求める見込み客の悩みを捕まえた行政書士の勝ち。 ホームページに大量の見込み客を誘導できるネット集客の仕組みを作るために、WEBマーケティングを学習する必要がある
行政書士試験合格者にAIをプレゼント!【建設業許可申請業務サポーターきよし君】
行政書士試験に合格し、行政書士事務所を開業する新人にAIをプレゼントします。建設業許可申請業務サポーターキヨシ君。ChatGPTをカスタマイズしたGPTsです。建設業許可申請業務を勉強する際にわからないことがあったら何でも質問してください。
【AIを使え!】新人行政書士は開業前に必ず市場調査をして取扱業務を決めましょう
市場調査で確認すべきは以下の2点 @需要のある市場か? A競合士業の中で上位2割に入れるか? 市場調査の具体的方法 @需要の有無→「Genspark」を使う A競合士業→「ラッコキーワード」を使う。 市場調査もせずに開業するのは、愚かなギャンブルです。 不確定要素は予測できなくても、現時点の確定要素は必ず調査しましょう。

ホーム RSS購読 サイトマップ
自己紹介 登録申請まで 申請後〜開業前 営業 実務 行政書士試験