行政書士事務所に鍵付きキャビネット(書庫)がない?

行政書士事務所に鍵付きキャビネット(書庫)がない?


【目次】

 

 

開業したての新人行政書士の事務所に行くと、
鍵付きキャビネット(書庫)を設置していないところがあります。

 

 

これって・・・・・・・・・

 

 

行政書士には守秘義務があります

 

 

行政書士は業務上、依頼者に関する様々な情報を取得します。

 

パソコン内にその情報を入力しますが、
書類という媒体にも顧客の情報を記入して、自ら保管します。

 

顧客情報が記入された書類は、当然ですが外部に漏れないようにしなければいけません。

 

契約上の義務というだけではありません。
法律的にも、行政書士は顧客情報に関する守秘義務を負っているのです。
行政書士法12条、22条)

 

 

だとすれば、顧客情報等が記入された各種書類を保管する場所として、
施錠できるキャビネット(書庫)は当然に必要となるはずです。

 

 

それなのに鍵付きキャビネットを設置していない行政書士がいる・・・

 

 

仕事に対する姿勢を疑います。
同業者や他士業がその事務所を見たら、絶対に疑います。
わざわざ注意はしないでしょう。
私だってしません。
しかし、同じ士業として付き合う気持ちはなくなります。

 

行政書士会の事務所調査をナメてはいけません!」の頁でもお話ししましたが、
開業前の事務所調査の時点でこの点は見られているのです。
なので、開業前に鍵付きキャビネットはきちんと設置しておきましょう。
これは士業として、当たり前のことなのです。

 

 

行政書士法第13条の22第1項に基づいて実施される事務所立入検査の結果、職務上請求用紙の保管場所に施錠がされていない事務所があったこと等が通知された例が過去にあります。
立入検査などめったになされるものではありませんが、昨今では行政書士の不祥事が相次いでいますので、今後こういった監視が強化される可能性はあります。

 

 

でも鍵付きキャビネットの値段が・・・

 

 

しかし、そうは言っても鍵付きキャビネットは高価です。
ちゃんとしたものを購入しようとしたら10万円は超えてしまいます。

 

これは痛い。

 

開業時に書庫のために10万円を出せる人はなかなかいないでしょう。
なので、最初は数万円程度の物で良いんじゃないかと思います。

 

ただし、収納する書類は開業して数年で膨大になります。
本棚と同様に、大きめで、丈夫なものを準備してください。

 

 

私も開業時に安価な書庫を買いました。これです。
たくさん入るし丈夫なのですが、まあ値段なりの品です。
しかし、それで十分だったと思っています。
少なくとも仕事に対する姿勢を疑われるようなことはなかったはずですから。

 

 

資金に余裕のある人は開業当初からちゃんとした書庫を買った方が良いとは思いますが、
そうでなければ、最初は中古品でも組み立て品でも良いので、
とにかく鍵付きキャビネットを用意しましょう。

 

 

あれば良いんです。書庫の品質まで見る来客はいませんから。

 

 

まとめ

 

 

行政書士には守秘義務があります。
重要な書類を責任もって保管するために
鍵付きキャビネットは必ず用意しましょう。

 

大きくて頑丈な物であれば良いです。

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