個人事業主開業時の電話の準備

「電話」の準備は抜かりなく!


【目次】

 

 

 

事務所の開業前に真っ先に用意しなければならない営業ツールが「電話」です。

 

 

電話の準備に関しては、特に注意すべき点が数多くありますので、
順番にお話していきます。

 

 

 

事務所専用の固定電話を用意する

 

 

自宅兼事務所にする場合であっても、
事務所専用の固定電話を準備しなければいけません。

 

 

登録の要件というわけではありませんが、
自宅と同じ電話番号で営業していては、
とてもお客様からの信頼は得られません。
仕事を受注することなど、できないのです。

 

 

必ず「事務所専用」の固定電話を用意し、
電話がかかってきた時は
「はい。行政書士○○事務所です」
と応答するようにしてください。

 

 

また、お客様との通話中に、
家族の声(特に子供の声)などは、絶対に聞こえないようにしてください。

 

 

なお、電話番号は、できるだけ顧客が覚えやすそうな番号を選んでください。
同じ数字が並んでいるような番号があれば良いのですが、
そうでなければ「5」が入った番号をおススメします。
「5」は比較的覚えやすいそうです。

 

 

FAX番号も別

 

 

また、FAX番号もに取得する必要があります。

 

 

家庭用であれば、電話番号とFAX番号は同じでも特に問題はありません。
しかし、業務用としてFAXを使う場合、
取引先と電話をしながら、同時にFAXで通信することも多いのです。
法人相手に仕事をする場合は、特にそのような状況が起こります。

 

 

そんな時に
「当事務所は電話とFAXの番号が同じなので、申し訳ありませんが、一旦電話を切ってからFAXを送ってください」
なんてことを言っていたら、相手にされなくなるでしょう。

 

 

 

「通信手段」でお客様に不便を感じさせる行政書士事務所など、
選ばれないのは当然なのです。

 

 

 

電話番号とは別にFAX番号を取得してください。
これは開業に当たっての最低限度の準備です。
(2回線引かなくても両方の番号を取得できるサービスがあります。次の頁で詳しく紹介します)

 

 

また、電話番号とFAX番号は、できるだけ「続き番号」にしましょう。

 

○○○ー○○○ー○○○1
○○○ー○○○ー○○○2
のように

 

 

なお、FAX機とコピー機、プリンターは同じでも支障はありません。
最近は、比較的低価で業務用としても使える複合機がありますので、それで十分です。

 

 

ただし、「A3」対応にして下さい。図面や議事録作成などで必要となります。

 

 

ちなみに、私はこの複合機を使っています。
色々な機種を比較した結果、
必要な機能が全て揃っており、値段も手頃なのでこれに決めました。
かなり使い込んでいますが、特に問題もなく大活躍してくれています。

 

 

なお、インク代がバカにならないので、純正品ではなく、互換インクを使っています。
純正品の約7分の1の価格であり、今まで何のトラブルもなく、大変助かっています。

 

 

ただし、この複合機はインクジェットです。
レーザーに比べると、耐水性の点で劣ります。
まぁ、書類を濡らさなければ良いだけのことですが。

 

この点が気になる方にはレーザーの複合機をおススメします。
ただし、インクジェットに比べると高価になります。
FAX機、プリンター等はやはり高価なものの方が高品質になりますので、
それぞれの予算に応じて選ばれると良いかと思います。

 

「このご時世でFAX?」と思われるかもしれませんが、未だにFAXを使っている時代遅れの客も結構います。こういった客もしっかりと掴んでおかなければいけません。

 

 

コードレスの子機

 

 

また、電話機については、コードレスの子機は必需品です。

 

 

電話をしながら本棚に行って書類を探す、ということは当然にあります。
特に、新人行政書士の場合、
顧客からの問い合わせに対して、すぐに答えられない事も多いものです。
しかし、資料を見ればすぐに答えられる事項もあります。
そんな時は、「ちょっと、その点はわかりません」と言うよりも
資料を見ながら答えた方が良いのは当然です。
適当に話をつなげながら本棚に行って、資料を手に取れば良いのです。

 

こんなことは、コードレスでなければ、できませんから。

 

 

通話内容をSDメモリーカードで録音できるように

 

 

顧客と電話で連絡する場合、
重要な内容を含む会話をすることが多々あります。

 

 

そんな時に、メモするだけでは、
書き間違えたり、書き忘れたりすることも起こりえます。
そして、その手のミスは、トラブルにつながります。
損賠賠償責任を負うほどの失敗をしてしまうことさえあるのです。

 

 

ですから、重要な電話をする場合には、
その内容を「SDメモリーカード」で録音できるようにしましょう。

 

 

通話中でも、ボタン一つで「メモリーカード」に録音を開始できる機能がついた電話機が
あります。
それを使えばOKです。

 

 

ちなみに私は、この電話機を使っています。

 

対応のSDメモリーカードはこれです(別売)。
(私は「32GB」を買いましたが、今考えると「2GB」で十分でした)
この機種は、値段も手ごろであり、必要な機能も揃っており、
とても重宝しています。

 

特に、会話の途中から「あ、この電話は重要だ!」と思った時に、
その会話を最初から(厳密に言うと10分前が限界)録音することができる機能がついているのが気に入っています。
つまり、聞き逃した重要な会話部分を、後から録音できるのです。
親機でも子機でもできます。
これで助けられたことが何回もあります。

 

なお、この電話機以外にも、探せばたくさんの機種があります。
やっぱり電話機も、お金をかけた方が、高品質・高機能なものが手に入ります。
それぞれの予算に応じて選んでもらったら良いかと思います。

 

 

フリーダイヤルにすべきか?

 

 

お客様の視点で考えたら、
事務所の固定電話はフリーダイヤルにするに越したことはありません。

 

 

そりゃ、お客様にとってみれば「タダ」の方が、
「電話してみるか」という気になるはずです。
ですから、資金に余裕があるのならば、フリーダイヤルにした方が良いです。

 

 

しかし、なかなかそうもいかないのが実情でしょう。

 

 

開業したばかりでは、電話対応にも慣れておらず、
スムーズにクロージング(成約)するスキルも身についていないでしょう。
なので、だらだらと長時間電話が続くことも多いのです。

 

 

そして、そんな状況では、受注することよりも電話料金の方が気になったりもします。
これでは、なおさらクロージングは上手くいかないでしょう。

 

 

 

また、意外に知られていないことなのですが、
行政書士事務所を開業すると「営業」の電話が頻繁にかかってきます。

 

その多くは、ホームページ作成会社からのものなのですが、
もう本当にうんざりするぐらいに数多くのホームページ作成会社からの
営業電話がかかってきます。

 

また、専門書籍を扱っている出版社からの電話もよくあります。

 

 

 

そして、フリーダイヤルにしておくと、
その手の営業電話の料金も、こちらが負担することに・・・。

 

 

 

これは堪らないですよね。
ですから、開業当初はフリーダイヤルでなくとも良いと思います。
私の事務所もフリーダイヤルではありません。
開業時もそうですし、今でもそうです。

 

 

しかし、当然ですが、
フリーダイヤルでない場合、電話がかかってくる可能性は低くなります。

 

「電話に料金がかかる」という部分では、
フリーダイヤルにしている他の事務所に負けてしまうのです。

 

 

ですから、その他の部分で努力しなければいけません。

 

 

できるだけ足を使って、多くの人と会う。
大勢の人に良い印象を与えて、そして名刺を配る。
ホームページの内容を充実させる。

 

 

そうやって、自分の人柄を売るのです。

 

 

ここが上手くいけば、
フリーダイヤルでなくとも電話をかけてくれる見込客は増えてくるでしょう。

 

 

しかし、それでもやっぱりフリーダイヤルにしたい、という方は
もちろんそれはそれで良いです。
経費は増えますが、その分チャンスも増えますから。
ここは、ご自身の判断で決められたら良いと思います。

 

 

 

携帯電話は必需品

 

 

ビジネスをする以上、携帯電話は必需品です。

 

 

持っていない人はほとんどいないでしょうが、
「ガラケー」を使っている人は「スマホ(スマートフォン)」に変えることをおススメします。
理由は外出先でもインターネットを使う機会が多いからです。

 

 

外出先から
ホームページにアクセス、
メール・ファックス通信、
SNSに投稿、
地図の確認、などなど

 

どこにいても直ぐにネットを使って仕事をすることは、
現代のビジネスマンにとっては当たり前のことです。

 

 

ガラケーでもできなくはありませんが、
スマホでした方が、圧倒的に効率的であることは言うまでもありません。
費用対効果を考えれば、スマホに変えるべきです。

 

また、
自分の事務所のホームページをスマホ対応にする場合、
(というか、しなければならないのですが)
ちゃんと対応できているかを自分の目で確認しなければいけません。
スマホにしましょう。

 

 

そして、
できれば、携帯電話の番号もプライベート用とは区別した方がいいです。
携帯電話に出る時であっても
「はい。行政書士○○事務所です」
「はい。行政書士の○○です」
と、応答すべきだからです。

 

 

とはいっても、携帯電話を2台用意する必要はありません。
1台の携帯で、電話番号を2つ持つこともできます。
詳しくは、「携帯電話」の頁で説明します。

 

 

外出時にかかってくる電話も取りこぼさない

 

 

見込客からの相談依頼は、メールからもありますが、
やはり依然として電話でなされることが主流です。

 

 

電話が鳴ったらビジネスチャンス!

 

 

取りこぼしてはいけません。
あなたが、必死で人に会い、名刺を配り、チラシをまき、ホームページを作った結果として、
見込み客が「電話」をかけてくれたのです。

 

 

せっかく種をまき、実がなったのに、
それを取りこぼしてはいけないのです。

 

 

しかし、開業当初は、事務員など雇う余裕はないでしょう。
ですから、あなたが外出するときには(行政書士は外出することがとても多いのです)
事務員の代わりに、電話そのものに働いてもらわなければなりません。

 

 

そこで、利用すべきなのが
転送サービス留守番電話です。

 

これは状況によって使い分けます

 

 

 

(1)外出先で電話に出られる状況の場合

 

 

外出時でも電話に出ることができる状況であるのならば
携帯電話に「転送」されるようにスタンバイしておきましょう。

 

 

せっかく見込客が電話をしてきても、
「留守電」だと、無言で電話を切ってしまうケースが多いものです。
そして、他の行政書士事務所にその見込み客を取られてしまう可能性があります。

 

 

これは本当にもったいない。
ですから、電話を取れる状況であれば、必ず「転送」されるように準備しておきましょう。

 

 

 

(2)電話に出られない場合

 

 

では、顧客との打ち合わせやセミナーなどで外出する場合は?

 

 

この場合は、転送されても電話に出ることはできません。

 

 

せっかく見込客が電話をかけてきているのに、

 

「いくら待っても電話に出ない・・・。廃業したのか?」

 

これでは、その見込み客は二度と電話してくれない可能性があります。

 

 

 

ですから、この場合は「留守電」を設定しておきましょう。

 

 

そして、外出先で手が空いた時に、
迅速に留守電の内容の確認します。

 

電話をしてくれた人に早く電話をかけ直さないと、
他の行政書士に仕事を取られてしまう危険があります。
お客さんは基本的にせっかち≠ナすから。

 

 

なお、留守電が録音されたら自動的に音声を携帯電話に転送できる機能がついた電話機を
使いましょう。
私が使用しているこの電話機にもついています。

 

この手の電話機を使っていれば、こちらからアクセスしなくても
留守電があったことと、その内容を知ることができるので、
スムーズに顧客に電話をかけ直すことができます。

 

 

さらに、着信はあったものの留守電にメッセージを残さなかった顧客に対しても、
迅速に電話をかけ直したいものです。
そこで、事務所の電話に着信があったことをメールで携帯電話に知らせてくれるサービスを
利用しましょう。
(このサービスの詳細は次の頁で説明します)

 

 

費用はかかりますが、事務員を雇うことを考えれば、些細な出費です。
仕事を取りこぼすことの方が、よっぽどもったいないのです。

 

 

 

ですので、一人で事務所を運営するのであれば、
この手のサービスは積極的に利用しましょう。

 

 

 

また、外出中に事務所に送られてきたFAXのデータも、
スマートフォンに転送されるサービスを利用すべきです。
緊急の案件の場合に、顧客に迅速にレスポンスできる体制を整えておくことは
新人行政書士が勝ち残るための最低限の準備なのです。
(このサービスについても、次の頁で説明します)

 

 

電話秘書を利用すべきか?

 

 

なお、もっと便利なサービスとして「電話秘書」があります。

 

「電話秘書」とは
留守中に事務所にかかってきた電話が、電話代行会社に転送され
オペレーターがあなたの事務所の事務員≠ニして適切な電話対応をしてくれる
というサービスです。

 

 

確かに、お客様の視点に立てば
「転送」や「留守電」よりも、遥かに好印象です。

 

なにしろ、「秘書」が電話対応をするのですから。
仕事を受注できる可能性も高まるでしょう。

 

 

しかし、月額料金が高い
大体、月に一万円以上、というところでしょうか。

 

 

いかにお客様にとってのユーザビリティーを重視すべき、とはいっても
電話対応に月一万円は高いんじゃないかな?と思います。

 

もちろん、資金に余裕のある人は
この「電話秘書」を利用した方がいいでしょう。
本当に秘書を雇うことに比べれば遥かに少額なのですから。

 

 

しかし、そこまで余裕がある人の方は、そう多くはいないはず。

 

 

ですから、「転送」と「留守電+メール転送」を利用すれば
開業時の最低限の準備としてはOKだとしましょう。

 

 

 

 

電話番号は早く取得せよ!!

 

 

最後に、一番重要な事をお話しします。

 

 

電話番号は登録時までに取得すれば良いと考えている方も多いようです。
(登録申請の時は、とりあえず携帯の電話番号でも認めてもらえますから)

 

 

しかし、
それでは遅い。
遅すぎるのです。

 

 

詳しくは、開業準備中の営業活動の頁でお話ししますが、
勝負は登録前から始まっています。
登録してから営業活動を始めたのでは、無収入の時期が長くなってしまうのです。

 

 

これでは、廃業のリスクが高まります。

 

 

ですから、そういった事態を避けるためにも
登録前から「開業準備中の名刺」や「開業の挨拶状」を配って、
行政書士となる自分の存在を、できるだけ多くの人に認知してもらう必要があるのです。

 

 

そして「開業準備中の名刺」や「開業の挨拶状」には、
当然ですが、
事務所の電話番号を(FAX番号ホームページのURLも)掲載しなければいけません。

 

 

入会予定の行政書士会に申請書類を提出するときには
「開業準備中の名刺」を持っていきますので(申請の要件ではありませんが)、
少なくとも、それまでには、電話番号等を取得していなければいけないのです。

 

 

時間がないのです!!

 

 

 

 

 

「資金にある程度余裕があるから、しばらくは無収入の時期が続いても良いか・・・」

 

 

 

 

甘い。
それは甘いです。

 

 

行政書士会に申請手続に行く時に、
名刺を持ってくる人と、そうでない人。

 

 

全く、印象が違います。

 

 

開業前に先輩行政書士、他の士業に会った時も同様です。

 

 

行政書士は段取り≠ェ命の仕事です。
段取りができるかどうかは、行政書士としての経験とは関係ありません。
その人が本来持っている能力、資質として捉えられます。

 

 

名刺も準備しないで挨拶に来る新人に
(一般の社会人にはそんな人はいませんが、何故だか新人行政書士には少なからずいます)
先輩行政書士がわざわざ仕事を回してくれることなど、
期待できないでしょう。

 

 

悪い第一印象は、その後も引きずることになるのです。

 

 

逆に、第一印象が良ければ、
その後も先輩の先生方と良好な関係を築きやすくなるはずです。

 

 

ですから、とにかく開業前であっても、しっかり名刺を持って挨拶できるように
早い段階で電話番号、FAX番号、ホームページのURLを取得しておきましょう。

 

 

電話番号の取得方法については、次の頁で詳しく説明します。

 

 

 

まとめ

 

 

「開業準備中の名刺」に事務所の電話番号を掲載できるように、
早めに電話回線の手続を済ませる。

 

 

 

電話回線について

 

自宅兼事務所の場合、
家庭用電話とは別に事務所用の固定電話の番号を取得する。

 

FAX番号と電話番号も別にする。

 

転送サービスを利用する(電話もFAXも)。

 

留守番電話も携帯に転送できるようにする。

 

留守中の着信もメールで携帯に知らせる。

 

 

 

電話機について

 

電話機はコードレスの子機付きにする。

 

電話機は「メモリーカード」で会話内容が録音できる機種にする。

 

携帯電話は必須。スマートフォンを使うべき。

 

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