開業準備中の行政書士の名刺

開業準備中の行政書士の名刺


【目次】

 

 

 

開業準備中の行政書士の名刺

 

 

 

開業準備中の名刺にも、前のページに挙げた9つの必須記載事項は
名刺に載せてください。

 

 

その上で、「開業準備中の名刺」に記載しなければいけないことがあります。

 

 

それは、

 

@ 行政書士登録申請中であること

 

A 事務所開業予定日

 

B あなたのプロフィール

 

です。

 

 

もう少し、詳しくお話しします。

 

 

名刺の表面

 

 

表面に、「行政書士登録申請中」であることをはっきりと書いてください。
「事務所開業予定日」もできるだけ書いた方が良いです(ex.令和○年〇月開業予定)。

 

 

登録前である以上、行政書士として仕事を受注してはいけません
その点をはっきりとさせる必要があるからです。

 

 

ただし、「開業後はよろしくお願いします」という意味合いでの営業行為はもちろんできます。

 

どの業種でもそうですが、
開業前、開店前にどれだけ認知を広げられるかによって成功の可能性が大きく変わります。
マーケティングの基礎の基礎です。

 

開業後の生活の保障など誰もしてくれません。
自分の責任で認知を広げていくしかないのです。
認知がなければ仕事もなく、生活できなくなります。
そうなっても自己責任です。
だから、やるしかないのです。

 

だからこそ、開業前であっても、人に会い、名刺を配るべきなのです。
スタート直後の勢いが全く違ってきます。

 

開業してから最初の仕事が入るまで、本当に本当に不安な日々が続きます。
精神衛生上良くないので、できるるだけ早い時期に最初の仕事が入るように、
しっかりと、開業前から営業活動に励むべきなのです。

 

 

そして、開業前に配る名刺はこんな感じで作ってもらえたら良いかと思います。

 

 

 

 

開業準備中の行政書士の名刺

 

 

 

行政書士法第19条の2との関係

 

 

なお、開業準備中の名刺に、単独で「行政書士」という肩書を記載してはいけません。
以下の行政書士法の条文に抵触するからです。

 

 

(名称の使用制限)
第十九条の二 行政書士でない者は、行政書士又はこれと紛らわしい名称を用いてはならない。

 

 

この条文の制度趣旨は「国民の誤解防止」と「行政書士の名称独占の保証」です。
要するに、行政書士登録されていない人が「行政書士」であるかのような誤解を生じさせる恐れのある名称を用いてはいけないということです。

 

なので、氏名の横に単独で「行政書士」という肩書を記載してはいけません。

 

サンプル名刺の表現であれば、そのような誤解を生じさせる恐れはないので、この表現を参考にしてもらえれば良いかと思います。

 

 

 

名刺の裏面

 

 

裏面には、あなたのプロフィールを書きます。
ここで、あなたの「行政書士事務所開業」にかける情熱を表現するのです。

 

 

新人でも作れるホームページのコンテンツ」の頁でもお話ししましたように
開業前の新人行政書士には、経験、実績はありません。
他の部分でアピールするしかないのです。

 

 

だから、情熱なんです。

 

 

行政書士という職業を選んだあなたの情熱を
「名刺の裏面」という狭いスペースで、思い切り表現するのです。

 

行政書士事務所開業を決意するに至った経緯などを上手く使いながら
あなたの熱い思いをぶつけてください。

 

 

どのように書くかは人それぞれです。
オリジナリティーが求められます。
ここは力の入れどころです。

 

赤の他人が、一度読んで心に引っかかるような
そういうプロフィールを書きあげてください。

 

 

字数に制限のないホームページのプロフィールを書くよりも難しいと思います。
ですが、ここを上手く書けるかどうかで、その後の展開が決まってきます。

 

 

繰り返しますが、ここが勝負どころなのです。

 

 

なお、取扱業務はほとんど書かなくとも良いです。
開業前なのですから、経験がないことが前提です。
「業務」を書いたところで、そこに食いつく人はいません。
それよりも、熱いプロフィールを書いてください。

 

あなたに会い、名刺を見て、相手が興味を持ってくれたとしたら、
次は、あなたのホームページを見てくれるはずです。
そこで、取り扱う予定の業務を読んでもらったら良いのです。

 

 

 

500枚配ろう!

 

 

 

では、この「開業準備中の名刺」をどれだけ配れば良いか、についてですが・・・

 

 

 

最低でも500枚は配りましょう!!

 

 

 

 

え、多すぎ?

 

 

いやいや
500枚でも少ないくらいです。

 

 

最低です。
最低でも500枚です。

 

 

500人の人に、「名刺」という捨てられにくい<cールを使って
あなたの行政書士事務所が開業することを知ってもらうのです。

 

 

ここで名刺作成費用を出ししぶるなんてことをやってはいけません。
そんな発想を持っていては、もともとビジネスには向いていないと言わざるをえません。

 

 

どんなビジネスでも最初に「投資」が必要なのです。
投資」をすることで、
あなたの事務所をできるだけ多くの人に「認知」してもらう必要があるのです。
認知」から全てが始まるのです。

 

 

 

親戚、学生時代の友人、前職時代の人脈、ご近所などなど
あなたがこれまでに知り合った人は500名以上いますよね?

 

その人達全員に名刺を渡すくらいの勢いでいくのです。

 

登録申請手続をしてから登録完了までの開業準備期間は1カ月以上あります。
名刺500枚くらい、その気になれば絶対に配れますよ。

 

 

私も最初に必ず登録日までに配り切る!≠ニ決めて
「開業準備中の名刺」を500枚作りました。
作った以上、配り切らないと投資が無駄になります。
だから火がつきました。
結果、予定より早く配り切り、
名刺を追加して、最終的には800枚配りました。

 

 

まずは、行政書士会に登録申請書類を持って行った時に、
職員の方全員に丁寧に挨拶して「開業準備中の名刺」を配りました。
これが最初に配った名刺です。

 

 

申請書類を提出すれば、後は審査を待つだけなので、
本格的に開業準備中の営業行為を開始する時期となります。
ホームページの作成などをしながら、名刺も配っていきます。

 

 

具体的には、小学校から大学までの同級生などの住所録を使って
差し支えのない相手全員に、「事務所開設の挨拶状」に同封して名刺を送りました。
営業エリア外に住んでいる友人にも配りました(実家が営業エリア内にあったりするからです)。

 

親戚やその他の知人にも同様に送りました。

 

また、営業エリア内の公民館、自治会館などにも挨拶に行って、名刺を受取っていただきました。

 

さらには、行きつけの飲食店のマスターに頼んで、名刺とパンフレットをまとめて置かせてもらいました。(マスターが常連客に渡してくれるのです!)

 

もちろん、知人の紹介でお会いした先輩行政書士や他士業の先生方にも名刺をお渡ししました。

 

たまたま乗ったタクシーの運転手の方にも名刺をお渡ししました。

 

 

とにかく、ばら撒く♀エじで、毎日大量に名刺を配り続けました。

 

 

そんな感じで配っていると500枚なんて簡単に配ることができます。

 

 

すぐに効果が出るなんて、期待もしていません。

 

自分が行政書士になることを一人でも多くの人に知ってもらうだけで十分

 

という思いで配り続けました。

 

 

 

しかし、
予想に反して、意外にも開業後すぐに反応はありました。

 

親戚から、ご祝儀≠ナ車庫証明のお仕事を頂きました。

 

学生時代の同級生からは、すぐに、頻繁に、「無料の法律相談」が寄せられるようになりました。
そして、その中の一部は仕事につながりました(内容証明など)。

 

すぐに効果が出たのはそれくらいですが、
しかし、「開業準備中」に配った名刺の効果は、その後何年も続きました。

 

「開業準備中の名刺」を配った人が、お客さんを紹介してくれるのです。

 

配った時、配った人にニーズがなくても、
その後に生じたニーズ、その周辺の人に生じたニーズを拾える
のです。

 

 

800枚の名刺作成料なんて最初の仕事だけで十分に元がとれました。
その後も仕事が入ってきているので、投資した費用が何十倍にもなって返ってきています。

 

 

これが名刺の威力なのでしょう。
チラシ、パンフレット等は、その時のニーズに合わなければすぐに捨てられてしまいます。
しかし、名刺であれば、通常は名刺ファイルに保管してもらえます。
そして、何かあった時に、その名刺ファイルから取り出してもらえるのです。
たとえ、それが「開業準備中の名刺」だとしても、です。

 

 

だからこそ、配るべきなのです。

 

 

特に、配送はするべきです。
開業後に名刺を配送するのは不自然ですが、
開業前に事務所開設の挨拶状と一緒であれば、遠慮なく名刺を送ることができます。

 

開業前は名刺をばら撒くチャンスなのです。

 

 

 

繰り返しますが、最低でも500枚!!

 

なんとしても配りましょう。

 

 

まとめ

 

 

「開業準備中の名刺」には
@ 行政書士登録申請中であること、
A 開業予定日
B プロフィール(ここでアピールする!)
を記載する。

 

 

名刺は保存してもらえるので、
後から生じたニーズ、周辺の人に生じたニーズも拾える。

 

だからこそ、開業前から名刺を配らなければならない

 このエントリーをはてなブックマークに追加 

ホームページ作成マニュアル ブログ作成マニュアル
名刺作成マニュアル 職印作成の作法
書式 実務講座

関連ページ

行政書士が作る名刺の種類と目的
行政書士の営業で最も効果的なのは対面の営業です。しかし、いくら対面で良い印象を与えたとしても、渡した名刺が平凡であれば、あなたの存在は顧客の記憶に残りません。せっかくの対面営業を無駄にしないためにも、インパクトのある名刺を作成しましょう。
全ての名刺に共通して記載すべき事項
行政書士の名刺には@行政書士事務所の名称A事務所の代表者名(自分の名前)、行政書士登録番号B顔写真C事務所の住所D電話番号(事務所の固定電話)EFAX番号FメールアドレスG事務所ホームページのURLH行政書士マーク(徽章)を必ず記載しましょう。
基本となる行政書士の名刺(開業後の人脈作りのための名刺)
同業者である行政書士、他士業の先生との人脈作りは欠かせません。相談に乗ってもらったり、自分だけでは完結できない仕事を依頼したり、また、顧客を紹介してもらったりと、計り知れないメリットがあるからです。そのためにも、取扱業務を簡潔にまとめた名刺を作り、士業の先生方に配りましょう。
業務特化型の行政書士の名刺
ある特定の問題や悩みを抱えている属性に対しては、それを解決できるサービス(業務)に特化した名刺を渡しましょう。仕事を受注できる可能性が高まります。さらに、その人の紹介で同じ悩みを抱えている顧客を獲得できます。業務特化型名刺は仕事獲得にも人脈作りにも絶大な効果を発揮するのです。
行政書士の名刺の作成・注文方法(おすすめのテンプレート・デザインをご紹介します)
行政書士事務所を開業してから引退するまで作り続ける名刺。品質はもちろんだが、コストカットも重視しなければならない。注文するなら実店舗ではなくネット印刷会社。低価格、高品質、スピード、利便性、全てにおいてネット注文が優れている

ホーム RSS購読 サイトマップ
自己紹介 目次 登録申請まで 申請後〜開業前 営業 実務