行政書士事務所開業マニュアル
当サイトの目的
当サイトは、行政書士事務所の開業準備から開業後の事務所運営までの流れを
マニュアル化しています。
経営の経験が全くない人、行政書士業界について何も知らない人でも実践できるように
細部にわたって解説しています。
一人でも多くの新人行政書士が独り立ちして成功する
社会に貢献できる行政書士を一人でも多く増やす
そして、行政書士業界を活性化させる
これが当サイトの目的です。
そして、読者個人の目標は、売上1000万円越えを想定しています。
これは行政書士全体の上位10%の層です。
現実的にこの層に入り込むためのマニュアルです。
想定読者は、スキルなし、人脈無し、資金も乏しい新人行政書士です。
そして、特別な能力を持っていない普通の人です。
私自身がそうだったからです。
普通の新人が年商1000万円を超えるためのオーソドックスな経営手法を体系的にまとめたものが、このマニュアルです。
なお、前職の経験でスキルがある人、人脈がある人、潤沢な資金力がある人、法人化して年商1億円越えを目指すような人は、このマニュアルでは物足りなくなりますので、他のノウハウを学んでください。
まずは、最初のページから最後のページまで一気に読んでみてください。
ざっと読めば半日で読むことができます(目次)。
もちろん、全て無料で読めます。
1ページ目から順番に実践していけば開業・運営をスムーズに進められることを
イメージしてもらえると思います。
その後は、最初からじっくりと読みながら、実践していってください。
* クリックすると各章に飛びます
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特に、営業方法を理解して実践することは極めて重要です。
士業で成功できるかどうかは“営業力”で決まります。
決して簡単ではありませんが、競争が激化している士業の世界で生き残るために、努力を積み上げていきましょう。
⇒ホームページ作成マニュアル | ⇒ブログ作成マニュアル |
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⇒名刺作成マニュアル | ⇒職印作成の作法 |
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⇒書式 | ⇒実務講座 |
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行政書士事務所開業に関するよくある質問
独立開業を考えている行政書士試験合格者からよく聞かれる質問に対する回答をまとめました。
参考にしてください。
自宅で開業できますか?
できる場合とできない場合があります。
行政書士法等の法規範では自宅開業は禁止されていません。
しかし、マンション規約や賃貸人からの制限で自宅開業できない物件はあります。
とはいえ、制限があっても交渉次第では認められることもあります。
詳細は「自宅兼事務所で開業する場合の注意点」「行政書士会の事務所調査をナメてはいけません!」を参照してください。
行政書士開業資金はどれくらいですか?
自宅開業の場合、およそ100万円です。
- 行政書士会への登録料 計28万円程度
- 通信手段の確保 計5〜8万円程度
- ホームページ・ブログ作成 計7万円程度
- 名刺、開業挨拶状 計2〜4万円程度
- 事務所備品(机、応接セット、キャビネット等) 総計10〜15万円程度
- 書式 5万4千円
- 職印、ゴム印等 計2万円程度
- 表札(看板) 5千円〜1万円程度
- 実務の勉強(講座、書籍) 約30万円〜
詳細な内訳は「行政書士事務所開業に必要な費用は?」を参照してください。
ただし、開業してもすぐに仕事が安定して入ることは期待できません。
開業資金とは別に、1年分の生活費を用意しておくことをおすすめします。
開業の手続きはどうすればいいですか?
全体の流れは以下の通りです
行政書士試験に合格
↓
退職、独立の準備
↓
行政書士会への登録申請書類を入手
↓
事務所名を決定する
↓
事務所の場所を確保(自宅又は独立事務所)する
↓
電話の準備(FAX、スマートフォンとの連携)
↓
ホームページのURLの取得(コンテンツも作成していく)
↓
電話番号、FAX番号、ホームページのURLが決まったら
開業準備中の名刺を作成
↓
入会予定の都道府県行政書士会に登録申請書類を提出
(名刺を持参して職員に挨拶する)
↓
事務所備品の購入
↓
単位会の事務所調査を受ける
↓
登録完了通知が届く
↓
書式を購入する
↓
職印、表札を作成する
↓
登録証授与式(行政書士会入会式)に参加
↓
行政書士事務所の開業
↓
税務署に開業届、青色申告承認申請書を提出する
↓
銀行で事務所用の口座を開設
詳細は「行政書士事務所開業までのスケジュール」を参照してください。
行政書士の平均年収はどれくらいですか?
ネット上では「600万円」などといった情報も流れていますが、根拠はありません。
行政書士に年収を公表する義務などないからです。
強いて手掛かりを探すとなれば、
日本行政書士連合会が実施している「行政書士実態調査」でしょう。
「日本行政 2024年3月号」(会員に送られてくる雑誌)に掲載されています。
なお、アンケート調査に答えたのは会員全体の6%に過ぎません。
とはいえ、統計学上50000人中1%の回答が得られたら信頼できるデータになるそうです。
そして、以下の結果は長年業界にいる私の肌感覚にも一致します。
なので、十分目安になるデータだと思っています。
上位10%程度が年商1000万円越えです。トップ層は1億円を超えていますね。
しかし、約80%は年商500万円未満。その中にはほとんど食えていない行政書士もいます。
つまり、平均なんて目指していたらサラリーマン以上に稼ぐことなんてできません。
トップを目指すしかないのです。
これは行政書士に限ったことではありません。
需要はあってもそれが平等に分配されることなんてありません。
それが市場競争の実態です。
サラリーマンなら平均でもいいですが、独立したら平均だと負け組です。
どんなジャンルでも独立開業はトップを目指すしかないのです。
詳細は「行政書士の平均年収の根拠と意味」を参照してください。
補助者をせず未経験で開業できますか?
結論から言えば、できます。
ほとんどの行政書士が補助者を経験せずに即独立しています。
行政書士の業務はやり方が決まっています。弁護士のように相手と戦う必要はありません。
だから、予備校の講座と専門書で勉強すればなんとかなります。
逆に、補助者として雇ってもらっても実務のスキルが身につく保証はありません。
雇い主はライバルを育てるために補助者を雇うわけではありませんから。
逆に遠回りになる可能性があります。
詳細は「大半の行政書士は実務未経験で独立です」「行政書士事務所の補助者・バイトの求人など探すな!!」を参照してください。
開業しても仕事がない行政書士がいるって本当ですか?
本当です。
開業して半年経っても仕事がないという行政書士は結構います。これが現実です。
一方で開業直後から順調に業績を伸ばし、2年目には年商1000万円を超える行政書士も少なくありません。
この差は運ではないです。事前の準備を計画的にしたかどうかで決まります。
開業は競争なのですから、当たり前のことです。
勝つための戦略を緻密に練ってそれを完璧に実行できる人間が勝ちます。
詳細は「開業して半年経っても仕事がない新人行政書士の共通点」を参照してください。
取扱業務はどうやって決めればいいですか?絞るべきですか?
理想は業務特化型事務所です。
しかし、開業当初は行政書士の基本業務の全てを取り扱うことをお勧めします。
なぜなら、ビジネスは不確定要素の中での戦いなので、どの業務が伸びるかはやってみないとわからないからです。
実際にやってみて現実に伸びてきた業種を柱にしましょう。
詳細は「新人行政書士の取扱業務の決め方」を参照してください。
もし、特定の業務に特化して開業する場合は、必ず事前に市場調査をしなければなりません。
なぜなら、失敗は絶対に許されないからです。
確認すべきは以下の2点。
@ 需要が大きい業種か?
A 競合士業の中で上位2割に入れるか?(パレートの法則)
詳細は「AIを使え!新人行政書士は開業前に必ず市場調査をして取扱業務を決めましょう」を参照してください。
行政書士開業セットは必要ですか?
用意する法律上の義務はもちろんありません。
とはいえ、新人行政書士が素の状態で各業務の要確認事項をもれなくチェックすることは極めて困難です。
現実的に考えれば、書式がなければ仕事はできません。
そして、書式の選択肢の一つとして行政書士開業セットの利用は検討すべきでしょう。
詳細は「開業前に準備すべき書式集」を参照してください。
管理人の自己紹介
おかげ様で弊サイトを開設して11年目を迎えます(令和6年6月現在)。
今後も、行政書士業界の活性化のために少しでもお役に立てるよう、有益な情報をお届けしていきたいと考えております。
ところで、本格的にAIの時代になりましたね。
そこで、これから開業される新人行政書士の皆様に業務サポート用AIをご用意しました。
よろしければ、使ってください。
*ChatGPTをカスタマイズして作ったAIなので、現状ではChatGPT有料ユーザーしか使えない仕様になっています。その点ご了承ください。なお、「AIきよし君」自体の利用は無料でできます。(2024年5月14日より、無料ユーザーも完全無料で使えるようになりました!)
「建設業許可申請業務サポーターきよし君」(動画で紹介)
こんにちは、当サイトの管理人のキヨシと申します。
この度は、当サイトへ訪問して頂き、誠にありがとうございます。
簡単に自己紹介をさせていただきます。
私キヨシは2012年に行政書士に登録し事務所を開業して、
現在行政書士として活動しております。
開業前は、資金もわずかで、人脈もなく、もちろん行政書士業務の経験もなく、
まさに右も左もわからない状況でした。
そんな状況で行政書士事務所を開業したのは、
お恥ずかしい限りなのですが、それは本当に消極的な理由です。
「司法試験に三振」
そうです。
私は弁護士に憧れて、法科大学院の門を叩き、
司法試験合格を目指して約5年間ほど受験勉強をしていたのですが・・・
あえなく「三振」
つまり、3回連続して試験に不合格となり、
司法試験を受験する資格を失ってしまったのです。
「これからどうしよう・・・」
しばらく途方にくれました。
しかし、いつまでもじっとしてはいられません。
年齢は既に30歳を超えていましたので、現実的に考えて再就職はなかなか難しい。
だけど、幸いなことに、私は法科大学院在学中に
モチベーションアップの目的で行政書士試験を受験しており、
合格していたのでした。
「せっかく資格を持っているのだから、とりあえずチャレンジしてみよう!」
全くもって安直極まりない決断でしたが、
司法試験不合格によりどん底に突き落とされた当時の私にとっては、
「行政書士資格」は救いの神のように感じられたのです。
「よし、行政書士事務所を開業して独立するぞ!!」
決断してからの私の行動はとても早かったです。
司法試験不合格が決まったのが2011年9月。
そこから年内の起業を目標としました(無謀?)
とりあえずは開業資金。
貯金が50万円程度しかなかった私は、3ヶ月間バイトをして50万円稼ぎ、
開業資金100万円を用意しました。
同時に、開業するために何をすれば良いか、情報収集をしました。
情報源は、本(行政書士開業本)。
インターネット(行政書士のブログ等)。
そして、現役の行政書士の先生方。
書籍やネットだけでも、開業に必要な情報はある程度手に入りました。
だけど、やっぱり行政書士として活躍されている先生の生の声を聞きたい。
そう思った私は、知人を通して数名の行政書士の先生を紹介して頂き、
事務所に訪問して直接お話しさせて頂きました。
今思えば、先生の営業時間を使ってまでしてアドバイスを頂いたのですから、
本当に厚かましいことをしたなと反省しております(^^;)
いつか、私が立派な行政書士になった暁には、
その時お世話になった先生方に、
倍にして恩返しをしたいと思っております。
(まだまだ、その日は遠いですが・・・ 少しづつ恩返しできています!)
さて、話はそれてしまいましたが、
バイトをしながら開業準備を進め、
そして、目標の「年内開業」は叶いませんでしたが、
翌年になんとか行政書士登録を済ませ、事務所を「開業」することができたのです。
しかし、この業界のことを何も知らない私が「行政書士事務所」を開業するのは
本当に大変な作業でした。
もちろん、自分でも必死になって情報収集をしましたが、
先に書いたように、先輩行政書士のご教授がなければ、
決断して半年以内に開業することはできなかったはずです。
(いや、そもそも開業を断念していたかも・・・)
開業してからも、
行政書士会内での人脈作り、
他士業の先生との連携、
顧客開拓のための営業、
そして基本業務の勉強と、
やることだらけで大変でしたが、やりがいを感じながら日々を過ごせました。
経営も最初は不安定でしたが、年収は右肩上がりで増え、
なんとかこの業界でやっていくぞ!
というモチベーションだけは維持しながらがんばっていけました。
そんな感じで、当時まだまだ新人気分で活動していた私なのですが、
驚いたことに、そんな私にも「開業」についてアドバイスを求めてくる合格者が結構いたのです。
それも若手のみならず、定年退職後に行政書士事務所を開業される私よりもはるかに年配の方までも、です。
私が、どんな集まりにも顔を出すでしゃばり≠ネために、
いろんな方が私を開業前新人≠ノ紹介したのでしょうが、
「開業したいので、どういった準備をすればよいか教えてください」
というような質問を受けることがたびたびありました。
そんな時は、もちろん丁寧にアドバイスしました。
なにせ、私自身が先輩行政書士にご教授いただいたのですから。
後輩にアドバイスをするのは、当然かと。
だけど、1度会っただけで、十分に情報を伝えられるかというと、
私の場合はなかなかそう上手くはいきません。
「もうちょっと詳しく伝えないと・・・」
と、思いながら、終わることがほとんどです。
それに、私も業務を遂行しなければならないので、
一人一人に何日も時間を割くことはできませんし・・・
「だったらサイトを作っちゃえ!」
またまた安直な決断をしてしまいました。
サイトで「行政書士事務所開業マニュアル」を作って、それで情報提供をしようと。
思い立ったら行動が早い私。
それからは、日常の業務が終わった後、コツコツとサイト作りに没頭。
で、なんとかサイト開設にこぎつけました。
目次(サイトマップ)の1から順に読んで実践してもらえれば、
スムーズに行政書士事務所の開業、運営ができるように作っています。
サイトなので対面では言えないような部分まで全て本音で語っています。
もともと凝り性なので、今後も改善、更新を続けていくことになるかと思いますが、
とりあえず、現状の当サイトが「開業前の新人行政書士」の方々にお役に立てば、幸いです。
行政書士は極めて職域が広い資格業です。
様々な領域で社会貢献ができる仕事なのです。
行政書士は、もっともっと社会から必要とされる士業になれると私は思っています。
それぞれの地域で、それぞれの分野で、大活躍する行政書士が増えれば、
行政書士の認知度は今よりももっともっと高くなります。
そうなることでこの業界全体が盛り上がり、みんなにとっての利益になるのです。
食えない資格≠ネどと揶揄されることも多い行政書士ですが、
情熱があれば、必ず道は開けます!
勇気を持って開業し、一緒に行政書士業界を盛り立てていきましょう!!