事務所用銀行口座の選び方
【目次】
前のページで行政書士事務所用の銀行口座を作る必要性についてお話ししました。
では、事務所用の口座をいくつ作れば良いでしょうか?
行政書士事務所用の銀行口座の数
考え方としては二つあります。
1 口座は一つに絞るべき、という考え方
その理由は、
口座を複数利用しているとお金の出入りの管理が大変になる点にあります。
2 口座は複数作る、という考え方
その理由は、
お客様が利用しやすい銀行口座はお客様毎に違うので、
複数の口座を持つことで多種多様のお客様にとっての利便性を高める点にあります。
(同一銀行間の振込は手数料が安く済むというメリットを気にするお客様は少なくありません)
あなたならどちらを選びますか?
私はもちろん2です。
お客様の利便性が最優先。
ここがブレていたらライバルに勝てませんから。
そこで、以下、複数の口座を作ることを前提に、
どういった種類の銀行口座を選ぶべきかについて私の考えを述べていきます。
行政書士事務所用の銀行口座の選び方
結論から言います。
三種類の口座を作ります。
1 「地方銀行」の口座をひとつ
2 「都市銀行(メガバンク)」または「ゆうちょ銀行」の口座をひとつ
3 「ネットバンク」の口座をひとつ
1 地方銀行の口座について
行政書士事務所の経営は基本的に地域密着型です。
事務所の営業エリア内に住んでいる人がお客様となります。
なので、営業エリア内の人々が主に使っている地方銀行の口座を、ひとつ作ります。
なお、地方銀行といっても複数の有力な地銀が大体どの地域にもあるでしょう。
しかし、だからと言って地銀の口座を複数作るというのは、
いかに顧客の利便性重視とはいえ管理が複雑になり過ぎるのでお薦めできません。
どれかひとつ、有力な地方銀行を選んでください。
2 都市銀行(メガバンク)またはゆうちょ銀行の口座について
お客様の中には、地方銀行を利用していない層ももちろん存在します。
そういった層は都市銀行やゆうちょ銀行を利用しています。
ざっくりいうと、大都市に住んでいる方々は都市銀行、
地方に住んでいる方々はゆうちょ銀行を利用している方が多いと思われます。
ですので、あなたの営業エリアが大都市であれば都市銀行をひとつ、
地方であればゆうちょ銀行の口座を選択されると良いでしょう。
なお、都市銀行を選ぶ際のポイントですが、
「屋号(事務所名)」付きの口座を作ると月額使用料をとるところがあります。
(どことは言いませんが・・・)
それは無駄なコストとなりますので、使用料が発生しないメガバンクを選択してください。
ゆうちょ銀行なら無料です。
3 ネットバンクについて
最近では実店舗を持たないネットバンクの利用者が増えてきています。
実店舗がない分手数料が安くなる、
ネット上の操作が簡単(実店舗がある銀行のネットバンキングサービスよりも)
といったメリットがあるので、
ネットバンクの利用者は今後ますます増えていくでしょう。
そこで、ネットバンクの口座もひとつ開設しておくべきです。
お客様にとってだけでなく、自分自身にとっても便利ですから。
なお、ネットバンクに関しては「PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)」をお薦めします。
その理由は以下の通り
@ 他のネットバンクよりも手数料が安い。利便性も高い。
A 知名度が高くお客様も安心して取引ができる。
B PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)は「法人」でなくても
「営業性個人」としてビジネス用のアカウントを作れる(行政書士事務所の名称を使える)。
ビジネス用を使うことで信頼度が増す。
しかも無料。
*なお、行政書士法人を設立されるのであれば「住信SBIネット銀行」でも良いです。
三種類の銀行口座の使い分け
以上のように、三種類の銀行口座を用意すべきですが、
使い方としては
経費の支払い用→3(PayPay銀行)
お客様からの入金用→1,2,3
とすることをおススメします。
経費の支払いをPayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)だけでするのは、
そうした方が一番手数料がかからなくて済む可能性が高いからです。
(家賃等の支払い先にもよりますが)
なお、1,2は入金専用の口座となりますが、
1、2についてもネットバンキングサービスは利用しましょう。
お客様からの入金の有無をいちいち銀行まで足を運んで確認するというのは時間の無駄ですから。
では、次のページで屋号(行政書士事務所名)付きの通帳の作り方を説明します。
まとめ
お客様の利便性を重視して、銀行口座は複数開設すべき
- 開設する口座は3種類
- 地方銀行
- 都市銀行又はゆうちょ銀行
- ネットバンク
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