発信者情報開示請求書(プロバイダ責任制限法第4条)の書き方

発信者情報開示請求書(プロバイダ責任制限法第4条)の書き方

 

 

 

 

 

続きまして発信者情報開示請求書の書き方を説明します。
そんなに難しくはありませんのでご安心ください。

 

 

 

まず「プロバイダ責任制限法関連情報Webサイト」にアクセスします。

 

その中の「発信者情報開示関係書式(PDF)」をクリック。

 

そして、PDFファイルの中の「書式@ 発信者情報開示請求書標準書式」を参考にしてWord等で請求書を作成します。

 

 

 

 

では、書式に記載すべき項目について簡単に説明します。

 

 

 

 

1 貴社が管理する特定電気通信設備等

 

 

 盗用サイトのURLを記載します。

 

 

 

2 掲載された情報

 

 

 あなたのサイトの著作権等が侵害されたという事実を簡潔に書きます。

 

 (例)私の著作物「行政書士開業マニュアル」のコンテンツを無断で翻案した情報が掲載された

 

 

 

3 侵害された権利

 

 

 プライバシー侵害、名誉棄損、著作権侵害など、侵害された権利を具体的に書きます。

 

 (例)著作権侵害

 

 

 

4 権利が明らかに侵害されたとする理由

 

 

 上記3で記載した権利が侵害された理由を明確に書きます。

 

 (例)発信者は、上記ウェブサイト上に、添付資料記載のとおり、著作者サイト「行政書士開業マニュアル」に依拠して類似したコンテンツを無断で翻案しており、明らかな著作権侵害にあたる

 

 

なお、請求者自身が著作権者であることを証明する資料が必要となります。
資料としてはは「著作物の存在事実証明」が最も確実です。
ただ、盗用されたのが行政書士事務所のサイトである以上、サイト内にあなたの氏名、事務所所在地等が記載されているはずなので、本人確認資料を添えれば大抵のレンタルサーバー会社は証拠資料として認めてくれるはずです。

 

 

 

 

 

5 発信者情報の開示を受けるべき正当理由

 

 

標準書式に記載されている5つの理由をそのまま記載し、そしてあなたが開示を受けるべき理由を選択して〇をつけます。

 

  1. 損害賠償請求権の行使のために必要であるため
  2. 謝罪広告等の名誉回復措置の要請のために必要であるため
  3. 差止請求権の行使のために必要であるため
  4. 発信者に対する削除要求のために必要であるため
  5. その他

 

 

例えば、民事上の損害賠償請求をするためであれば1に〇をつけます。

 

刑事責任を追及するためであれば5のその他の箇所に「著作権侵害を理由とする刑事告訴をするため」と記載して〇をつけます。

 

 

 

6 開示を請求する発信者情報

 

 

標準書式には以下の7つの情報が記載されています。

 

  1. 発信者の氏名又は名称
  2. 発信者の住所
  3. 発信者の電子メールアドレス
  4. 発信者が侵害情報を流通させた際の、当該発信者の IP アドレス及び当該 IP アドレスと組み合わされたポート番号
  5. 侵害情報に係る携帯電話端末等からのインターネット接続サービス利用者識別符号
  6. 侵害情報に係るSIMカード識別番号のうち、携帯電話端末等からのインターネット接続サービスにより送信されたもの
  7. 4ないし6から侵害情報が送信された年月日及び時刻

 

 

情報は多いに越したことはありませんので、特段の理由がない限り全てに〇をつけて選択します。

 

 

 

7 証拠

 

 

  標準書式の通りに「添付別紙参照」と記載します。

 

そして、前のページで説明しましたように盗用サイトの権利侵害部分と著作者サイトの権利が侵害された部分をプリントアウトするなどして書式の形で証拠にします。

 

 

 

8 発信者に示したくない私の情報

 

 

  標準書式に記載されている以下の情報の中で発信者に示したくない情報を選択します。

 

 

  1. 氏名(個人の場合に限る)
  2. 「権利が明らかに侵害されたとする理由」欄記載事項
  3. 添付した証拠

 

 

基本的に発信者に隠す情報はありません。

 

行政書士事務所のサイトの盗用を前提としているわけですから、サイト作成者である行政書士の氏名等はすでに公開されています。

 

また、2、3についても隠す必要はないでしょう。
正々堂々と自分の主張を相手に知らせて良いと思います。
盗用者が理由や証拠に反論してきたところで、究極的には発信者情報開示請求訴訟にまで持ち込めば盗用者の個人情報は開示されることになるのですから。

 

 

 

 

以上で発信者情報開示請求書の作成は終了です。

 

 

 

まとめ

 

 

 

発信者情報開示請求書は標準書式を参照すれば簡単に作成することができます

 

 このエントリーをはてなブックマークに追加 

ホームページ作成マニュアル ブログ作成マニュアル
名刺作成マニュアル 職印作成の作法
書式 実務講座

関連ページ

当サイトがパクられている?ならば反撃しましょう
当サイト全体がリライトされています。著作権侵害です。放置するわけにはいかないので合法的に対抗していきます。
盗用サイト撃退の手順
事務所ホームページの著作権を侵害する盗用サイト作成者に対してはサイトの削除のみならず民亊・刑事責任の追及が可能です。事前準備を整えて計画的に責任を追及していきましょう。
盗用サイトによる著作権侵害の事実の証拠確保
盗用サイトを発見したら権利侵害者にコンタクトを取る前に著作権侵害の事実の証拠確保が必要。簡単な方法は「web魚拓」の利用。最も確実な方法は事実実験公正証書の作成。
盗用サイトのレンタルサーバー会社を調べる
盗用サイトに作成者の氏名等が載っていなくとも、レンタルサーバー会社が作成者の個人情報を握っている。そこでまずは盗用サイトのレンタルサーバー会社を調べる必要がある。
盗用サイトのドメイン取得日を調べる
自分のサイトと盗用サイトの作成日の前後関係を明らかにするために、盗用サイトのドメイン取得日を調べなければならない
盗用サイト作成者の氏名・住所等を突き止める方法
盗用サイトのレンタルサーバー会社に対しプロバイダ責任制限法に基づく発信者情報開示請求すれば盗用サイト作成者の氏名・住所等の個人情報が判明する。@発信者情報開示請求書A印鑑証明書、本人確認資料B権利侵害を証明する資料が必要。
盗用サイトによる著作権侵害を止める方法
盗用サイトによる著作権侵害を止める方法は@盗用サイトの管理人にサイト削除を要求、Aグーグルへの削除申請、Bプロバイダ責任制限法第4条によるサーバー会社への送信防止措置の申出の3つ。最も効果的な方法はBの送信防止措置の申出
著作物等送信防止措置(プロバイダ制限法第3条)の申出書の書き方
著作権を侵害しているサイトを消滅させるための著作権等送信防止措置の申出書は様式を参考にすれば簡単に作成できます。

ホーム RSS購読 サイトマップ
自己紹介 目次 登録申請まで 申請後〜開業前 営業 実務